【回復期病棟について】「入院生活そのもの=リハビリ」を支える回復期看護
脳卒中や骨折などの急性期後の患者さんが、再び自宅や社会での生活を取り戻すために過ごす、回復期リハビリテーション病棟。ここでは、看護師が患者さんの生活そのものをリハビリと捉え、24時間体制で寄り添いながら支援しています。多職種と連携し、患者さんの「できる」を引き出す看護の現場とは――そのやりがいや役割に迫ります。

–回復期リハビリテーション病棟とは?
脳血管疾患または大腿骨頚部骨折などの疾患で、急性期を脱してもまだ医学的・社会的・心理的なサポートが必要な方に対し、多職種がチームを組んで集中的なリハビリテーションを実施し、心身ともに回復した状態で自宅や社会へ戻っていただくことを目的とした病棟です。
入院期間は最大180日(疾患、状態により異なる)で、リハビリテーションは患者さまの状態に応じて1日最大3時間実施します。
当院では、3階病棟、4階病棟で140床を有しており、回復期リハビリテーション入院料Ⅰの施設基準を取得しています。
–回復期の看護師の業務内容は?
入院生活中の生活動作そのものが患者さんにとってリハビリテーションの一環になります。そのため、日常生活援助を行っています。身体状態の管理、患者さんとご家族の精神的社会的サポート、チーム医療のコーディネーター的な役割など多岐にわたります。
–チーム医療の中で看護師が果たす役割とは?
患者さんとそのご家族を支える医療チームは主に医師・看護師・看護補助者・栄養士・セラピスト(理学療法士・作業療法士・言語療法士)・医療ソーシャルワーカー・薬剤師の職種から成り立っています。
その中で看護師は、医師の診療の補助、患者さんの療養上のサポートや精神面のケアなどの役割を担っています。日々の入院生活もリハビリ訓練の一環とする回復期リハビリテーションの特性上、患者さんが自力で日常生活動作を行えるよう介助し、心のケアをすることも看護師の役割です。
さらに、医師の診療の補助なども看護師の役割です。また、より円滑にリハビリテーションを提供できるよう、多職種間の橋渡し役も求められます。
-回復期看護の特徴とは?
点滴などの医療行為は少ないのですが、入院生活中の生活動作が患者さんにとってリハビリテーションの一環となるので、リハビリ訓練だけでなく、起床時から就寝時までの間、食事や着替え、歯磨きや整容、排泄など日常的な動作も含めた生活そのものをリハビリととらえてサポートを行います。起床時の洗面や夜間の排泄時の補助なども含め、24時間の手厚い看護が特徴です。日常生活援助を行なう際は、看護師は患者さんの状況を見守り、把握したうえで介入を調整しています。
また、他職種とスムーズな連携を図るために行われるカンファレンスは、回復期リハビリテーション病棟では欠かせないものです。
退院に向けて、多職種との連携を入院時から行うことで、患者さんの回復力に応じた目標設定をすることができ、自宅や施設での生活を想定し、家族に退院指導を行っていきます。
–回復期看護のやりがいは?
やりがいはたくさんあるのですが、代表的なものを下記の5つにまとめてみました。
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- ①患者さんの回復を日々間近で看ることができる
- ②患者さんが再び日常生活を送れるようになる姿をサポートできる
- ③多職種と連携し、チームで患者さんを支えることができる
- ④患者さんや家族と信頼関係を築くことがで
- ⑤入院時と比較し、ADLが拡大した形で自宅へ退院される姿を見ること
頻尿、排尿トラブル、せん妄、BPSDの悪化等、症状が出現したときに、泌尿器科や精神科への他科受診といった相談の窓口があることで、今まで頻尿によりトイレ往来が数十回に及ぶ患者さんの症状改善、夜間不眠、BPSD症状緩和につながり、目に見える形で症状が改善される姿を見ると、患者さんや家族だけでなく職員も嬉しく思います。また、患者さんにとって症状緩和により負担が軽減するのはもちろん、現場で働く職員の介護負担の改善にもつながっていることが実感できます。
